生徒指導が困難な中でも前向きになれる、授業のこつ

学級が落ち着かない。
指示が通らない。
注意しても響いている感じがしない。
そんな状況で毎時間授業をするのは、正直しんどいものです。
「自分の指導力が足りないのでは」と、必要以上に自分を責めてしまう先生も多いでしょう。
この記事では、生徒指導が困難な状況でも、授業を通して前向きな手応えを取り戻すための“考え方と具体的なこつ”を紹介します。
まず大前提:荒れているのは「あなたのせい」だけではない
生徒指導が難しい学級には、必ず背景があります。
- 家庭環境の複雑さ
- 人間関係の不安定さ
- 学力差の大きさ
- 学校全体の雰囲気
授業がうまくいかない=教師の力不足、ではありません。
まずはその前提に立たないと、心が先に折れてしまいます。
生徒指導が厳しいときこそ「授業」が最大の味方になる
不思議なことに、生徒指導がうまくいかない学級ほど、授業が少し良くなるだけで空気が変わることがあります。
理由はシンプルです。
- 「何をすればいいか」が明確になる
- 無駄なエネルギーの発散先がなくなる
- 成功体験が生まれやすい
完璧な授業を目指す必要はありません。
“荒れにくくなる授業”を積み重ねることが大切です。
こつ① 授業の最初5分で「勝負を決めにいかない」
荒れた学級ほど、最初から完璧な導入を狙うと失敗します。
おすすめなのは、
- 静かにさせることを最優先しない
- 多少ざわついていても進める
- 活動に入ってから整える
「静かにしなさい」を繰り返すより、
作業・思考・書く時間に早く入る方が、結果的に落ち着きます。
こつ② 指示は「一度に一つ」しか出さない
困難な状況では、複数の指示はほぼ伝わりません。
例えば、
- 「ノートを出して、日付を書いて、問題1を解いて」
ではなく、
- 「今はノートを出す」
- (できたら)「次、日付を書く」
テンポを落とす=指導力が低いではありません。
むしろ、生徒の状態に合わせた高度な判断です。
こつ③ 全体を変えようとしない
荒れていると、「学級全体を何とかしなければ」と考えがちです。
でも、意識すべきは全体の2〜3割。
- 話を聞ける生徒
- 作業に取り組める生徒
- 小さく反応してくれる生徒
その生徒たちの行動を拾い、認めることで、
空気は少しずつそちらに引っ張られていきます。
こつ④ 注意より「実況」を増やす
注意が増えるほど、教師も生徒も疲弊します。
そこでおすすめなのが実況型の声かけです。
- 「もうノートが開いている人がいますね」
- 「今、3人が問題に取り組み始めました」
評価でも説教でもなく、
事実を淡々と伝えるだけで、行動が変わることがあります。
こつ⑤ 1時間に1つ「できた」を作る
荒れた学級の授業で、すべてがうまくいく日はほとんどありません。
だからこそ、
- 今日は板書が最後までできた
- 今日は一度も感情的にならなかった
- 今日は3人と目を合わせて話せた
小さな達成を自分で認めることが、継続のエネルギーになります。
授業が少し楽になると、教師の心も守られる
生徒指導が難しい状況では、教師の心がすり減りやすくなります。
でも、
- 授業が崩壊しなかった
- 少しでも前に進んだ
その実感があるだけで、
「明日も何とかやってみよう」と思えるようになります。
まとめ:授業は「完璧」を目指さなくていい
生徒指導が困難な中での授業は、
そもそもハードモードです。
だからこそ、
- うまくいかない日があって当たり前
- 小さな前進で十分
- 自分を責めすぎない
授業は、生徒のためであると同時に、
教師自身が前向きになるための場所でもあります。
今日の授業に、ほんの一つだけ「よかった」を見つけられたなら、
それは立派な一歩です。








