次の学習指導要領はどう変わる?先生たちがこれから意識したい授業づくりの考え方

「また学習指導要領が変わるのか…」
そう感じている先生も多いかもしれません。
しかし、次期学習指導要領(2030年度頃の全面実施予定)は、
授業を複雑にする改訂というより、
👉 「先生が本来やりたかった授業」に近づく改訂
になる可能性が高いと感じています。
この記事では、
- 次の学習指導要領で「何が変わりそうか」
- それを踏まえて「今から意識したい授業づくりの考え方」
を、現場目線で整理します。
① 「主体性評価」から解放される時代へ
次期学習指導要領で最も注目されているのが、
「主体的に学習に取り組む態度」を評定(数値評価)から外す方向性です。
なぜ大きな意味を持つのか
- 「挙手の回数」
- 「ノートが丁寧か」
- 「発言が多いか」
こうした見えやすい行動=主体性として評価せざるを得なかった現実がありました。
👉 今後は
- 主体性は「所見・記述」で捉える
- 評定は「学習の成果」に集中する
方向に進むと考えられています。
授業づくりへの示唆
✔ 無理に発言させなくていい
✔ 「静かに考える子」も尊重できる
✔ 行動管理より、学習の質に集中できる
先生の心の負担が確実に軽くなる改訂です。
② 「全部同じペース」の授業からの脱却
次期改訂では、
教育課程の柔軟化(学校・教師の裁量拡大)が強く意識されています。
これはつまり、
「45分×一斉×全員同じ」が前提ではなくなる
ということです。
今後求められる授業の姿
- 進度に差があってよい
- 取り組み方が違ってよい
- 到達の仕方が違ってよい
✔ 単元内自由進度
✔ 課題選択型学習
✔ 個人・ペア・グループの併存
こうした実践が、「特別な実践」ではなく標準になっていきます。
③ 「何を教えたか」より「何が残ったか」
次期学習指導要領では、
知識の量よりも 「高次の資質・能力」 が強調されます。
簡単に言えば、
- 覚えたか → ✕
- 使えたか・考えられたか → ◎
という評価軸です。
授業づくりで意識したい視点
✔ 単元の最後に「この学習で何ができるようになったか」を言語化
✔ 問題の答えより「考え方」を共有
✔ 正解が一つでない課題を扱う
特に数学・理科・社会では、
「説明できる」「比較できる」「理由を述べられる」
といった活動が、ますます重要になります。
④ 「教える授業」から「設計する授業」へ
これからの先生に求められる役割は、
うまく説明する人
ではなく
学びが起こる環境を設計する人
です。
意識したい授業設計の問い
- この単元の「ゴール」は何か
- 生徒がつまずくのはどこか
- どんな活動が思考を促すか
板書や説明の技術も大切ですが、
それ以上に
課題設定・活動設計・振り返りの質
が授業の価値を決める時代になります。
⑤ 今からできる、小さな一歩
「制度が変わってから考えよう」ではなく、
今の授業で少しずつ試せることがあります。
今日からできること
- 挙手しないと参加できない授業をやめてみる
- ワークの「やるページ」を自分で選ばせる
- 振り返りを「正解」ではなく「気づき」にする
これだけでも、
次期学習指導要領の方向性に確実に近づきます。
おわりに:改訂は「追い詰める」ためではない
学習指導要領の改訂は、
先生を縛るためのものではありません。
むしろ今回は、
- 評価の苦しさ
- 一斉授業の限界
- 主体性評価の矛盾
を、現場の実感として認めた改訂だと感じます。
「完璧な授業」を目指さなくていい。
「全員同じ」でなくていい。
これからは、
無理なく、意味のある学びをつくる授業
を一緒に模索していく時代です。







