R>Gとは?教員が資産形成を始めるべき理由5つ|給料だけでは豊かになれない時代

「真面目に働いていれば、いつかは豊かになれる」と信じて教員になった方も多いと思います。
しかし、フランスの経済学者トマ・ピケティが2013年に発表した『21世紀の資本』は、「働くだけでは豊かになれない」という衝撃的な事実を、膨大なデータで証明しました。
その根拠が「R>G」という不等式です。この記事では、「R>G」の意味を教員の給与体系に当てはめて解説し、なぜ教員こそ資産形成を始めるべきなのかを5つの理由でまとめました。
この記事でわかること
R>Gの意味、教員の給与構造の限界、資産形成を始めるべき5つの理由、具体的な始め方のヒントまで、すべてをまとめています。
📋 目次
- R>Gとは何か?ピケティの理論を3分で理解する
- 教員の給与構造:年功序列の限界
- 理由①:給料だけでは「働く人」と「資産を持つ人」の差は埋まらない
- 理由②:教員の生涯年収には上限がある
- 理由③:退職金と年金だけでは老後が厳しい
- 理由④:インフレで実質的な購買力が下がる
- 理由⑤:副業よりも資産形成の方が効率的に増える
- 教員が始めやすい資産形成の方法
- まとめ
R>Gとは何か?ピケティの理論を3分で理解する
「R>G」は、トマ・ピケティが『21世紀の資本』で提唱した不等式です。
R > G
R(資本収益率)> G(経済成長率)
資本から得られる収益の増加率は、労働から得られる所得の増加率を上回る
Rとは?資本収益率
Rは「資本収益率」のことで、株式・不動産・債券などの資産を運用したときに得られる年間の利益率です。ピケティの調査では、過去300年間にわたりR = 年4〜5%で推移しています。
Gとは?経済成長率
Gは「経済成長率」のことで、国のGDPの伸び率、つまり給料の平均的な上昇率と考えてください。先進国ではG = 年1〜2%が平均です。日本の場合、過去30年間ほぼ横ばいで、実質的にはG≒0に近い状態です。
なぜR>Gが問題なのか
資本収益率Rが経済成長率Gよりも大きいと、資産を持っている人はますます豊かになり、給料だけで働く人は相対的に貧しくなるという格差が広がります。
バルザックの小説『ゴリオ爺さん』では、「フランスの一流大学を出て弁護士として一生懸命働くよりも、金持ちの娘と結婚して何もしない方が儲かる」という話が描かれていますが、ピケティはこれが実際のデータで証明できることを示しました。
⚠️ 教員への影響
教員の給料はGに従って上昇します。つまり、経済成長率と同じペースでしか上がりません。一方、資産を持つ人はRのペース(年4〜5%)で資産が増えます。この差が年々拡大していく仕組みです。
教員の給与構造:年功序列の限界
教員の給与は公務員として安定している一方で、年功序列+号俸制という仕組みによって、上昇幅に明確な限界があります。
| 年齢 | 月収(平均) | 年収(推定) |
|---|---|---|
| 25歳(初任) | 約26万円 | 約420万円 |
| 35歳 | 約36万円 | 約580万円 |
| 45歳 | 約43万円 | 約690万円 |
| 55歳 | 約48万円 | 約770万円 |
| 60歳(定年) | 約48万円 | 約770万円 |
初任給から定年までの約35年間で、年収は420万円から770万円へと約1.8倍になります。しかし、これは年率に換算するとわずか1.7%の上昇に過ぎません。
⚠️ 昇給の限界
号俸制では、毎年の昇給幅が決まっているため、「成果を出せば大幅に給料が上がる」ということはありません。副校長や校長に昇進しても、生涯年収ベースでの差は500万円〜1,000万円程度です。
理由①:給料だけでは「働く人」と「資産を持つ人」の差は埋まらない
働くだけでは格差は広がる一方
教員の給料が年1.7%ずつ上がる一方で、資産運用している人は年4〜5%のペースで資産が増えます。この差は年々拡大し、30年後には倍以上の差になります。
仮に、同じ25歳の教員と、同じ年齢で資産運用を始めた人がいたとします。教員が毎年2%ずつ給料を上げていく一方、資産運用している人は元本を年5%で増やしていったとすると、30年後には資産運用側が圧倒的に有利になります。
💡 具体例
元本100万円を年5%で運用した場合、30年後には約432万円になります。一方、給料が年2%上昇する場合、30年後でも約181万円相当にしかなりません。この差が「R>G」の現実です。
理由②:教員の生涯年収には上限がある
生涯年収は約2.5億円〜2.8億円で頭打ち
公立小・中学校教員の生涯年収は、退職金を含めて約2.6億円程度です。高校教員でも約2.8億円です。これは決して低い金額ではありませんが、同時に上限が見えているということでもあります。
副校長や校長に昇進しても、生涯年収ベースでは教諭のままと比べて500万円〜1,000万円程度の差しかありません。つまり、「どんなに頑張っても収入の上昇幅には限界がある」のです。
💡 資産形成で上限を超える
一方、資産形成には上限がありません。元本が大きくなればなるほど、複利効果で資産は加速度的に増えていきます。これが「R>G」の力です。
理由③:退職金と年金だけでは老後が厳しい
退職金は約2,000万円、年金は月20万円
公立教員が定年まで勤め上げた場合、退職金は約2,000万円〜2,300万円です。また、年金は月額約20万円(老齢基礎年金+退職共済年金)です。
一見すると十分に見えますが、退職金は5年で使い切るという試算があります。年金だけでは月20万円しかなく、医療費や介護費、生活費を考えると決して余裕のある金額ではありません。
⚠️ 老後2,000万円問題
金融庁の報告書では、老後に年金以外に2,000万円が必要だとされています。教員の退職金がちょうどそのくらいですが、これを使い切ってしまうと、年金だけで生活しなければなりません。
理由④:インフレで実質的な購買力が下がる
現金のまま持っていると価値が下がる
2022年以降、日本でもインフレ(物価上昇)が目立つようになりました。インフレ率が年2%の場合、貯金のまま持っていると毎年2%ずつ価値が減ることになります。
仮に1,000万円を銀行に預けていたとしても、10年後には購買力ベースで約820万円相当になってしまいます。これでは、せっかく貯めたお金が目減りしていく一方です。
💡 資産運用でインフレに勝つ
株式や投資信託などの資産は、インフレに強い特性があります。企業は物価上昇に合わせて商品価格を上げるため、株価も連動して上昇する傾向があります。資産運用は、インフレから資産を守る手段でもあります。
理由⑤:副業よりも資産形成の方が効率的に増える
働く時間を増やすより、お金に働いてもらう
教員が副業で月3万円を稼ごうとすると、週に10時間以上の追加労働が必要です。しかし、本業の負担が大きい教員にとって、これは現実的ではありません。
一方、資産形成は「お金に働いてもらう」仕組みです。例えば、元本500万円を年5%で運用すれば、年間25万円(月約2万円)の利益が自動的に生まれます。元本が増えれば増えるほど、運用益も増えていきます。
💡 複利の力
資産運用の最大の武器は「複利」です。利益を再投資することで、元本が雪だるま式に増えていきます。毎月3万円を年5%で30年間積み立てた場合、元本1,080万円が約2,500万円になります。
教員が始めやすい資産形成の方法
資産形成と聞くと難しそうに感じるかもしれませんが、教員でも始めやすい方法があります。
1. NISA(少額投資非課税制度)
2024年から新NISA制度が始まりました。年間360万円まで非課税で投資できるため、長期的な資産形成に最適です。投資信託を毎月積み立てる「つみたて投資枠」が初心者にはおすすめです。
2. iDeCo(個人型確定拠出年金)
公務員でも加入できる年金制度です。掛金が全額所得控除になるため、節税効果も大きいのが特徴です。ただし、60歳まで引き出せないため、老後資金として割り切る必要があります。
3. インデックス投資信託
全世界株式や米国株式のインデックスファンドは、長期的には年4〜7%のリターンが期待できます。個別株と違ってリスクが分散されているため、初心者でも始めやすいです。
📌 おすすめサービス
NISA口座を開設するなら、手数料が安く初心者でも使いやすい証券会社がおすすめです。
📌 資産形成を学ぶ
資産形成の基礎を学びたい方には、お金の専門家によるセミナーや書籍がおすすめです。
まとめ
R>Gという不等式は、「働くだけでは豊かになれない」という現実を示しています。教員こそ、この事実を理解して資産形成を始めるべき理由は明確です。
- 給料の上昇率(G)は年1〜2%、資産運用の収益率(R)は年4〜5%
- 教員の生涯年収は約2.6億円で上限が見えている
- 退職金と年金だけでは老後が厳しい
- インフレで現金の価値は目減りする
- 副業より資産形成の方が効率的に増える
まずは少額から、NISAやiDeCoを使った投資信託の積み立てから始めてみてください。「R>G」の力を味方につけることが、豊かな未来への第一歩です。








