先生、つらいときは「それはそれ」でいい―心が軽くなる7つの考え方

はじめに
「もう無理かもしれない」 「こんなに頑張っているのに、なんで報われないんだろう」 「明日、学校に行きたくない」
教室で笑顔を作り続けた後、家に帰ってそんなふうに思ったことはありませんか。
保護者からのクレーム、言うことを聞かない生徒たち、終わらない仕事、理解してくれない管理職。頑張っても頑張っても、次から次へと問題が降ってくる。そんな毎日に疲れ果てて、心が折れそうになること、ありますよね。
大丈夫です。あなたは十分頑張っています。
今日は、沈んだ心を少しだけ軽くする、7つの考え方をお伝えします。すぐに全部は難しいかもしれません。でも、ひとつでも心に響くものがあれば、それだけで十分です。
1. 今、この瞬間に集中する
過去を悔やみ、未来を心配していませんか?
「あのとき、もっと違う言い方をすればよかった」 「明日の授業、うまくいくだろうか」 「来週の保護者面談が憂鬱だ」
私たちの悩みの多くは、過去への後悔と未来への不安です。でも、過去は変えられないし、未来はまだ来ていません。
コントロールできるのは「今」だけ
- 今、目の前にある書類をひとつ片付ける
- 今、この一杯のコーヒーを味わう
- 今、深呼吸を3回する
それだけでいいんです。明日のことは明日考える。今日は今日できることだけをやる。そう決めるだけで、心の荷物がずいぶん軽くなります。
実践のヒント 朝、目が覚めたら「今日一日だけ、何とか乗り切ろう」と唱えてみてください。一週間、一ヶ月先まで考えなくていいんです。
2. 人に期待しない―期待は勝手な願い
「なんで分かってくれないの?」と思ったとき
管理職は現場を分かってくれない。同僚は協力してくれない。保護者は無理難題を言ってくる。生徒は何度言っても変わらない。
イライラして、悲しくて、裏切られた気持ちになりますよね。
でも、ちょっと待ってください。
相手に「こうあってほしい」と期待するから苦しくなる
期待とは、実は自分が勝手に作り上げた理想像です。相手はそんな期待を背負わされていることすら知りません。
- 管理職は管理職なりの立場と事情がある
- 同僚は同僚で精一杯かもしれない
- 保護者は子どものことで不安なのかもしれない
- 生徒はまだ成長の途中
期待をやめると、楽になる
「分かってくれたらラッキー」 「協力してくれたら感謝」 「変わってくれたら嬉しい」
このくらいの距離感でいいんです。期待しなければ、裏切られることもありません。そして、ちょっとした優しさや変化に気づけるようにもなります。
3. 「まあいっか」の魔法
完璧主義をやめてみる
教師は真面目な人が多いです。だからこそ、「ちゃんとしなきゃ」「完璧にやらなきゃ」と自分を追い込んでしまいます。
でも、本当に全部完璧にする必要がありますか?
- 板書が少し雑だった →まあいっか
- 提出物のチェックが遅れた →まあいっか
- 教室の掲示物がまだ貼れてない →まあいっか
70点でいい、いや60点でもいい
100点を目指して倒れるより、60点で続けられる方がずっといい。生徒にとっても、あなたが笑顔でいてくれる方が、完璧な授業より大切なことだってあります。
「まあいっか」は諦めじゃない
それは、自分を許してあげること。優先順位をつけること。本当に大切なものを守るために、手を抜けるところは抜くという、賢い選択です。
4. 「しょうがない」で手放す
変えられないことに悩んでいませんか?
- 学校の体制
- 教育委員会の方針
- 保護者の価値観
- 生徒の家庭環境
これらは、あなたが一人でどうにかできるものではありません。でも、私たちはつい「何とかしなきゃ」と思ってしまいます。
変えられるものと変えられないものを分ける
古代ギリシャの哲学者エピクテトスは言いました。 「変えられるものを変える勇気と、変えられないものを受け入れる冷静さと、その二つを見分ける知恵を持て」
変えられないことは「しょうがない」と手放していい。それはあなたの責任ではありません。
あなたにできることは限られている
それを認めることは、弱さではなく強さです。無力感ではなく、自分を守る力です。
5. 「それはそれとして」今できることをやる
問題と自分を切り離す
嫌なことがあった。理不尽なことがあった。でも、だからといって全てを投げ出す必要はありません。
「それはそれとして、私は私のやるべきことをやろう」
- 保護者から理不尽なクレームがあった →それはそれ、でも明日の授業の準備はしておこう
- 管理職に理解されなかった →それはそれ、でも目の前の生徒は大切にしよう
- 同僚と意見が合わなかった →それはそれ、でも自分のクラスは自分らしく運営しよう
問題を抱えたまま、前に進んでいい
全部解決してから次に進む必要はないんです。モヤモヤを抱えたまま、それでも今日できることをやる。それでいいんです。
完璧な状態なんて永遠に来ません。不完全なまま、それでも一歩ずつ進む。それが人生です。
6. 「毎日が楽しい」と思える小さな幸せを探す
つらいことばかりに目が行っていませんか?
大変なこと、しんどいことは確かにあります。でも、小さな幸せも、実は毎日そこにあります。
意識して「いいこと」を見つける
- 今日、生徒が笑顔で挨拶してくれた
- 同僚が「お疲れさま」とコーヒーをくれた
- 帰り道、きれいな夕焼けが見えた
- 夕飯のカレーがおいしかった
「楽しい」は待っていても来ない
「いつか楽しいことが起こる」のではなく、「今あるものの中から楽しさを見つける」。その視点を持つだけで、世界の見え方が変わります。
実践のヒント 寝る前に、今日あった「よかったこと」を3つ思い出してみてください。最初は難しくても、続けると、自然といいことに気づけるようになります。
7. 「今日が一番若い日」―明日の自分のために
落ち込んでいるあなたへ
つらいですよね。しんどいですよね。やめたいと思う日もありますよね。
でも、だからこそ伝えたいことがあります。
あなたの人生で、今日が一番若い日
明日より今日の方が若い。来年より今年の方が若い。だとしたら、「いつか」を待つのではなく、今から少しずつ変えていけばいい。
小さな一歩でいい
- 今日、定時で帰ってみる
- 今日、苦手な仕事を一つ断ってみる
- 今日、好きなものを食べてみる
- 今日、誰かに「つらい」と正直に言ってみる
明日の自分が少しでも楽になるように
今日できることを、ひとつだけやってみる。それが、未来の自分へのプレゼントになります。
「今日が一番若い日」なら、今日が変わるチャンス。そう思えたら、少しだけ希望が見えてきませんか。
おわりに―あなたはもう十分頑張っている
最後に、これだけは覚えていてください。
あなたはもう、十分頑張っています。
「まだ足りない」「もっと頑張らないと」そう思う気持ちは分かります。でも、そうやって自分を追い込む必要はありません。
休んでいい。逃げてもいい。やめてもいい。
教師という仕事は尊い仕事です。でも、あなたの心と体より大切な仕事なんてありません。
もし本当につらくて、どうしようもなくなったら、誰かに助けを求めてください。
- 同僚、先輩、管理職
- 家族、友人
- スクールカウンセラー
- メンタルクリニック
助けを求めることは恥ずかしいことではありません。それは、自分を大切にするということです。
それでも、もう一度だけ
それでも、もし可能なら、もう一度だけ試してみてください。
今日紹介した考え方のうち、ひとつだけでいいので。
「今に集中する」でも、「まあいっか」でも、「それはそれ」でも。
心が少しでも軽くなったら、それだけで十分です。
明日、あなたが少しでも笑顔で過ごせますように。
今日という日が、あなたにとって少しでも優しい一日でありますように。
そして、いつか「あのときは辛かったけど、乗り越えられてよかった」と思える日が来ることを、心から願っています。
先生、本当にお疲れさまです。








