年末に学校の先生がもらえる給料は結局なに?公務員の給料の調整額について徹底解説

はじめに
「先生って年末にどれくらいもらえるの?」という疑問を持つ方は多いのではないでしょうか。公務員である教師の給与体系は、一般企業とは少し異なる仕組みになっています。今回は、年末の給与調整や期末・勤勉手当(いわゆるボーナス)について、わかりやすく解説します。
年末に支給される主な給与項目
1. 12月の通常給与
まず、12月分の通常給与が支給されます。これには以下が含まれます。
- 基本給(給料月額)
- 各種手当(教職調整額、扶養手当、住居手当など)
- 地域手当(勤務地により異なる)
2. 期末・勤勉手当(冬のボーナス)
公務員の場合、民間企業のボーナスに相当するのが「期末手当」と「勤勉手当」です。これらは通常12月上旬から中旬に支給されます。
期末手当は在職期間に応じて支給される手当で、勤勉手当は勤務成績に応じて支給される手当です。合わせて年間4.5ヶ月分程度(令和6年度基準)が標準的で、冬は約2.2ヶ月分が支給されることが多いです。
給料の調整額とは?
公務員の給与には、さまざまな「調整額」が存在します。
教職調整額
教師特有の手当として「教職調整額」があります。これは教員の職務の特殊性を考慮した手当で、給料月額の4%が支給されます。例えば、基本給が30万円の場合、12,000円が加算されます。
この手当が支給される代わりに、教員には原則として時間外勤務手当(残業代)が支給されないという仕組みになっています。
地域手当
勤務する地域の物価水準に応じて支給される手当です。都市部では高く、地方では低く設定されており、給料月額の0〜20%の範囲で支給されます。東京都特別区では20%、大阪市では16%などとなっています。
広域異動手当・へき地手当
離島や山間部など、生活条件が厳しい地域に勤務する場合に支給される手当もあります。これらも給与の調整要素となります。
年末調整と還付金
会社員と同様に、公務員も年末調整の対象となります。生命保険料控除や住宅ローン控除などを申告することで、12月または1月の給与で還付金を受け取ることができます。これも実質的に年末の手取り額を増やす要素となります。
実際の手取り額はどうなる?
年末の給与とボーナスから、以下のようなものが控除されます。
- 所得税
- 住民税
- 社会保険料(健康保険、厚生年金、雇用保険など)
- 共済組合費
ボーナスからは通常の給与よりも高い率で所得税が源泉徴収されますが、年末調整で精算されるため、過不足が調整されます。
具体例:30代中堅教師のケース
例えば、教職経験10年程度の30代教師(給料月額30万円、扶養家族あり)の場合を考えてみましょう。
12月の通常給与
- 基本給:300,000円
- 教職調整額:12,000円(4%)
- 地域手当:60,000円(20%の地域の場合)
- その他手当:30,000円
- 合計:約402,000円(控除前)
冬のボーナス(期末・勤勉手当)
- 約2.2ヶ月分:660,000円〜700,000円程度(控除前)
控除後の手取りは、家族構成や各種控除によって変動しますが、12月給与で30万円前後、ボーナスで50〜55万円程度となることが一般的です。
給与改正について知っておくべきこと
公務員の給与は、毎年「給与改正」が行われる可能性があります。これは年末の給与にも大きく影響する重要なポイントです。
人事院勧告と給与改正の仕組み
公務員の給与は、人事院(国家公務員の場合)や人事委員会(地方公務員の場合)が民間企業の給与水準を調査し、その結果に基づいて改正が勧告されます。これを「人事院勧告」といいます。
通常、8月頃に勧告が出され、国会や地方議会で審議された後、12月の給与やボーナスから適用されることが多いです。
給与改正の内容
給与改正には主に以下の要素が含まれます。
月例給の改定 基本給(給料表)の引き上げまたは据え置きが決定されます。近年は民間給与との均衡を図るため、わずかながら引き上げられる傾向にあります。
ボーナス(期末・勤勉手当)の改定 年間の支給月数が変更されることがあります。例えば、令和5年度は4.50ヶ月分、令和6年度は4.50ヶ月分といった形で、年度ごとに見直されます。
初任給調整や若年層への重点配分 近年は教員不足や人材確保の観点から、初任給や若年層の給与を重点的に引き上げる改定が行われることもあります。
12月給与での調整
給与改正が12月に適用される場合、4月に遡って適用されるため、差額分が12月の給与で一括して支給されます。これを「遡及適用」といい、年末の手取り額が大きく増える要因となります。
例えば、月給が1,000円引き上げられた場合、4月から11月までの8ヶ月分(8,000円)が12月給与に上乗せされます。さらに、ボーナスの計算基礎も改定後の給与になるため、冬のボーナスも増額されることになります。
最近の給与改正の動向
令和5年度以降、教員の処遇改善が政策課題となっており、教職調整額の引き上げ(4%から10%程度への増額)などが議論されています。このような制度改正が実現すれば、年末給与にも大きな影響を与えることになるでしょう。
まとめ
公務員である教師の年末給与は、通常の月給に加えて期末・勤勉手当が支給されます。また、教職調整額や地域手当などの各種調整額が加算され、年末調整による還付金も加わることで、年間で最も手取り額が多い月となることが多いです。
さらに、給与改正があった年は、遡及適用による差額分も12月に支給されるため、より大きな金額を受け取ることができます。ただし、これらの金額は自治体や経験年数、家族構成によって大きく異なります。
近年は働き方改革や給与制度の見直しも進んでおり、教員の処遇改善に向けた議論も活発化しています。最新の情報は各自治体の人事委員会や教育委員会の公表資料を確認することをお勧めします。








