「教員には残業代が出ない」という話を聞いたことはありませんか?その代わりに支給されているのが「教職調整額」です。

今回は、この調整額の具体的な計算方法から、なぜこのような仕組みになっているのかまで、初心者の方にもわかるようにまとめました。

1. 教職調整額の正体は「給料月額の4%」

結論から言うと、公立学校の教員に支給される教職調整額は、一律で「給料月額の4%」と決まっています。

  • 支給額の計算式:給料月額 × 4% = 教職調整額

例えば、基本給(給料月額)が30万円の人であれば、毎月12,000円が教職調整額として支給されます。

給料明細のどこを見る?

給料明細の「支給項目」の欄を確認してみてください。「給料」のすぐ近くに「教職調整額」という項目があるはずです。これは手当ではなく、基本給に準ずるものとして扱われます。


2. なぜ「4%」なの?残業代が出ない理由(給特法)

教員に残業代(時間外勤務手当)が支払われないのは、「給特法(きゅうとくほう)」という法律があるからです。

給特法とは?

正式名称を「公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法」といいます。

この法律により、教員は以下のルールが適用されています。

  1. 時間外勤務手当(残業代)や休日手当は支給しない。
  2. その代わりに、一律で「教職調整額(4%)」を支給する。

この「4%」という数字は、昭和41年当時の教員の平均残業時間(月約8時間)を元に設定されました。現代の勤務実態とは乖離しているという指摘もあり、現在、国会などでこの「4%から10%以上への引き上げ」が議論されています(※2026年現在の最新動向に注目です)。


3. 教職調整額のメリット・デメリット

この仕組みには、教員にとって良い面と厳しい面の両方があります。

メリットデメリット
残業が少ない月でも、必ず4%分は支給される。どんなに長時間残業をしても、支給額は変わらない。
ボーナス(期末・勤勉手当)の計算の基礎に含まれる。「定額働かせ放題」と批判される原因になっている。
退職金の計算にも反映される。時給換算すると、最低賃金を下回るケースがある。

4. 調整額以外にチェックすべき「教員の手当」

給料明細には、調整額以外にも教員特有の手当がいくつかあります。

  • 義務教育等教員特別手当: 教育の質の確保のために支給される手当。
  • 担任手当(義務教育学校など): 担任業務に対して支給される自治体もあります。
  • 部活動指導手当: 休日に部活動を指導した際、時間制などで支給されます。

まとめ:教職調整額は「月給の4%」

公立学校の教員の調整額は、給料月額の4%です。

「残業代が出ない代わり」という特殊な仕組みですが、これは日本の教育現場が抱える「長時間労働」の問題と深く関わっています。

現在、この調整額を大幅に引き上げる、あるいは仕組み自体を見直す議論が加速しています。これから教員を目指す方や現職の方は、給料明細をチェックすると同時に、今後の法改正のニュースにもぜひ注目してみてください。

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ひと息さん
ひと息さん
7年間教員として子どもたちや保護者と関わる中で、「人生の計画を立てることの大切さ」を感じてきました。先生の仕事、プライベートの充実、節約貯金投資など、頑張りすぎず、でも前向きに。そんな働き方や暮らし方を一緒に考えられる場を目指します。FP3級/メンタルヘルス・マネジメント2種3種/基本情報技術者試験